倫理研究所

地球倫理推進賞
贈呈式

表彰式&活動報告

2024年3月29日、
「第27回地球倫理推進賞贈呈式」
を開催しました。
後援:文部科学省・産経新聞社・
全国民間放送ラジオ局37社
参加者:570名 会場:都市センターホテル

応募総数は49件(国際活動部門17件、国内活動部門32件)。3次にわたる厳正なる選考の結果、国際活動部門は「一般社団法人 モザンビークのいのちをつなぐ会」(代表理事:榎本恵氏)、国内活動部門は「特定非営利活動法人 JAMネットワーク」(代表:高取しづか氏、本年4月1日より村上好氏が代表に就任)が受賞しました。

一般社団法人 モザンビークのいのちをつなぐ会
一般社団法人モザンビークのいのちをつなぐ会
水淵征子氏(左)榎本恵代表理事(右)
特定非営利活動法人 JAMネットワーク
特定非営利活動法人 JAMネットワーク
村上好理事(左)高取しづか代表理事(右)
※令和6年4月より村上好氏が代表理事

第1部では本事業の背景及び意義を映像で紹介した後、6名の選考委員を代表して津田塾大学 学芸学部教授の三砂ちづる様より講評が述べられました。 続いて、倫理研究所 理事長・丸山敏秋より両団体に地球倫理推進賞および副賞100万円が贈呈され、文部科学省 総合教育政策局 地域学習推進課課長補佐の榎木奨悟様から、両団体へ文部科学大臣賞が授与されました。

第2部は、両団体による活動報告が行なわれました。

国際活動部門受賞のモザンビークのいのちをつなぐ会は、世界でも最貧国に数えられるモザンビーク共和国(アフリカ)のスラム地区に事務所を構え、現地住民との信頼関係を築いたうえで、そのニーズに沿った支援活動を進めています。支援の内容は教育・保健公衆衛生・環境保全・水環境整備など多岐にわたりますが、現地住民による相互扶助の力により、経済的・社会的な自立を目指していることが特徴です。
講演では、創立者の榎本恵代表理事が登壇。かつて自身が携わっていた海外での新規事業開発にふれ、「先進国による途上国への直接投資では現地民の生活状況は全く改善しない、という現実を目の当たりにしました」と活動のきっかけを話しました。さらにモザンビークという国の現状やそこに住む人々の持つ温かい心などにふれながら、活動内容を紹介。過激派によるテロが頻発する現状でも、現地スタッフと連携して支援活動を継続していく決意を述べ、聴衆へ広く協力を呼びかけました。

続いて、国内活動部門受賞のJAMネットワークは、日本の子供たちの「自尊他尊(自分も相手も大切にしながら、他人と関わる)」の能力育成を目的に、トレーニングプログラム「ことばキャンプ」を提供している団体です。特に2008年からは、主に児童養護施設で暮らす子供たちへのプログラム提供に力を注ぎ、コミュニケーション能力育成を通した自立支援を進めています。
講演では、高取しづか代表が以前にアメリカで暮らしていたときに「自分の気持ちを言葉で伝える」コミュニケーションの大切さを痛感し、日本の子供もそのような能力を育んでほしいと願って「ことばキャンプ」を開発した経緯を語りました。続いて、聴衆とやり取りしながら実際のトレーニングの一部を披露。児童養護施設での活動内容を紹介した後、4月1日から同会代表を受け継ぐ村上好理事にマイクを渡しました。村上氏は、養護施設出身者が貧困に陥る可能性が高い現状を訴え、「一人でも多くの子供たちが、自分の力で人生を切り開いていけるよう、活動を進めたい」と力強く語りました。

最後に、主催者を代表して丸山理事長が挨拶に立ち、「日本には素晴らしい活動を続けている団体があることに勇気づけられます」と述べ、地球倫理推進賞の創設者・丸山竹秋会長の言葉を紹介しながら本事業の継続を誓い、更なる支援を呼びかけました。

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