¥ 300 (税込)
倫理研究所発行 A5判 104頁
生涯学習総合誌として、毎月、夫婦の関係、子育て、職場生活を充実させるポイントとなる記事を掲載しています。若い世代から高齢者まで、どなたにもお読みいただける雑誌です。
□巻頭言 丸山敏秋理事長「新世言」
テーマ 親切は無限に深い
今から12年前に、倫理運動を創始した丸山敏雄(1892〜1951)を描く映像作品の制作を企画した。2012年が生誕120年に当たったからである。
その作品はいまだに販売や貸し出しはしていない。原則として静岡県御殿場市の富士高原研修所で年に2度開催する2泊3日の特別セミナーで、一挙に上映してきた。創始者の命日に当たる12月14日の頃と、生誕日の5月5日の頃である。これまでに20度開催し、延べ約1800名の受講者があった。
今年は丸山敏雄生誕130年に当たり、去る5月の連休中には、102名の受講者を得て特別セミナーを開催できた。筆者は同セミナーの最後に講義を担当してきたが、今回は丸山敏雄の「人間としてスゴイところ」を5点指摘した。――①すさまじい向上心、②驚くべき向学心・探究心・求道心、③寛大な精神(仇をなす者をも許す)、④こまやかな愛情、⑤捨我(進んで命を縮める)。敏雄の人となりを知る人なら思い当たるであろう。④については、丸山竹秋著『よろこんで生きる』に収められている「浅い親切、深い親切」(著者が40歳のときに書いたもの)の一節をはじめて紹介した。
丸山竹秋は父親である敏雄を「いつも変らずまわりの人たちに対して、じつにこまかいところまで気をつかっていました」と言い、それをもって「深い親切」な人だと評した。
親切という行為一つをとっても、そこには無限の深さがある。優れた映像や文学の作品も、受け取る側によって、無限の奥深さや味わいが現れてくる。ぜひとも機会を得て、件の映像作品を鑑賞していただきたい。
■特集「さぁ、夏休み 親子で成長しよう」
まもなく夏休みです。
親にとっては、子供とゆっくり向き合える期間であり、子供にとっては、1日の計画を自ら立てて行動できるチャンスです。
「子は親の鏡」と言われます。親と子がそれぞれ実り多き夏休みにするには、どんな点に留意すればよいのか、本号で考えてみませんか。
◇実践の軌跡(倫理研究所会員の手記)
「見守られている」と感謝して人生を謳歌する
笠木栄子さん(家庭倫理の会 別府市)
嫁姑問題で悩んだ末に、純粋倫理の学びを通して義母の真意に気づきました。
妻や両親の真情を汲み 恩返しの人生を歩む
永塚靖人さん(新潟県倫理法人会)
夫婦関係や親子関係を見直すことで、家族の絆を深めました。
◇連載
・日常の倫理32
「日常生活での一日一善」
松本光司(倫理研究所研究員)
・倫理相談の現場から20
「親祖先への感謝を深め、新しい命の誕生へ」
小池伸悟(倫理研究所研究員)
・受け継ぎたい日本の祭り8
「仮面」
◇カラー
・美しきあきつしま 62
「北前船が運んだ昆布とかまぼこの文化 (富山県)」