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生涯学習総合誌として、毎月、夫婦の関係、子育て、職場生活を充実させるポイントとなる記事を掲載しています。若い世代から高齢者まで、どなたにもお読みいただける雑誌です。
□巻頭言 丸山敏秋理事長「新世言」
テーマ 「人は鏡」を皆で実践
日々の暮らしで欠かせない道具の一つに鏡がある。
最古の鏡は、
対象をありのまま映すことを本質とする鏡(鑑の字も使われる)には、日用品以外にも二つの用途がある。一つは「呪具としての鏡」で、神霊の依代と考えられた鏡を祭具として用いたり、背に負って魔除けにした。二つ目は「倫理的な鏡」である。日本神話の天孫降臨の段では、天照大御神が「この宝鏡を視まさむこと、まさに吾を視るがごとくすべし」(この鏡を私だと思って見ては自分の身を正しなさい)という神勅を発した。鏡は見る人の内面、心の善し悪しも映し出すからである。
そんな心をとらえる道具に、自分を映している他者という鏡がある。「人の振り見てわが振り直せ」とは昔からの教えだが、人という鏡には自己の内面のさまざまな様子も映し出されている。その他者を拡大すれば、自分を取り巻く一切の物事もわが鏡となる。ただし、相手と自分は別々の存在ではないと自覚してよく見つめなければ、他者に映る自分は現れてこない。
さて、自分からまず変わるという「人は鏡」の実践を多くの人たちが一斉に取り組んでいくと、どうなるであろうか。それぞれが挑戦する実践課題と共に、大勢の人々が共通課題として「鏡の倫理」に取り組むのだ。おそらくそこから、見えない力の渦がいくつも生まれ、個人の生き方のみならず家庭や職場を変え、やがては地域や国にも波及して、明朗愛和の世の中を生んでいくに違いない。
■特集「年の瀬と後始末」
一年のけじめや新年の準備を意識する時期となりました。
不用品を片付ける、窓を磨くといった普段できない大掃除はもちろん、
お世話になった人へのお礼や、仕事納めもして、輝く新年を迎えたいものです。
目に見える後片付けだけでなく、心の後始末にも目を向けてみませんか。
◇実践の軌跡(倫理研究所会員の手記)
聴き方を改めて気づいた夫の真情と母の真心 青柳栄利子さん(家庭倫理の会 秋田)
夫と寄り添い合い、母親に感謝できるようになりました。
夫の会社と夢を受け継ぎ恩返しの人生を歩む 佐藤節子さん(栃木県倫理法人会)
夫の急逝に伴い、会社存続のために第二代社長として自己革新に挑みました。
◇連載
・日常の倫理36
「洗面と入浴で水に感謝を」 荒木良仁(倫理研究所研究員)
・倫理相談の現場から24
「わが子の心を癒やした夫婦の一致と愛和」 宇都 進(倫理研究所研究員)
・受け継ぎたい日本の祭り12
「裸」
◇カラー
・美しきあきつしま 66
「400年続く捕鯨の町(千葉県)」