「倫理研究フォーラムin鹿児島」を開催しました
主催:一般社団法人倫理研究所
後援:鹿児島県教育委員会・鹿児島市教育委員会・鹿児島県PTA連合会・鹿児島市PTA連合会
平成29年5月14日(日)、鹿児島市の宝山ホール(鹿児島県文化センター)で開催されました。テーマは「新しい自分の発見-より良く、創造的に生きるために」。参加者1,440名。
第1部は「日常における新しい自分を再発見しよう」と題して、倫理文化研究センターの内田智士研究員が研究発表を行ないました。日常生活は「つもり」や「思い込み」で満ちあふれており、そのことが自分の固定化、ひいては生きづらさにつながりうることを指摘。そして金銭や能力、成功と幸福感との関係について、私たちが勘違いしやすい点について実験結果を紹介しながら説明しました。最後に「幸福感を高めるためには、何よりも自分の存在を肯定することが大事で、そのためには親・祖先を含めた他者とのつながりを意識することが重要」と話しました。
続いて、倫理文化研究センターの高橋徹専門研究員が「自己承認を求めない生き方~自分自身を深く“感じる”ために~」というテーマで発表。新しい自分を発見するには、自分を認めてもらいたいという気持ちから離れることが必要であると述べました。また、そのために必要なこととして、積極的に他人に合わせること、他者との共感や一体感、善行を他人に知られないようにすることなどの事例を取り上げ、最後に倫理研究所創立者の丸山敏雄の言葉を併せて紹介しました。
第2部では、丸山敏秋理事長がコーディネーターを務め、内田智士研究員と高橋徹専門研究員によるパネルトークが行なわれました。両研究発表の共通点や関連性、言葉による自己理解の限界、自尊と自己承認の違いなどについて意見が交わされました。最後に創立者による『逆立ちの人生』と題した講話を丸山敏秋が引き合いに出しながら、人間がいかに大きな錯覚にとらわれているかを指摘し、「それぞれが逆行した人生に気づき、ひいては社会の常識を見直す必要がある」と結びました。