倫理研究所

イベントレポート
2018.4.5

「第21回地球倫理推進賞贈呈式」を開催しました

主催:一般社団法人倫理研究所
後援:文部科学省・産経新聞社・全国民間放送ラジオ局37社

 

 3月29日(木)、都市センターホテル(東京・千代田区)で「第21回地球倫理推進賞贈呈式」を512名の出席のもと開催しました。

 

 応募総数は55件(国際活動部門38件、国内活動部門17件)。3次にわたる厳正なる選考の結果、国際活動部門は「ムリンディ/ジャパン・ワンラブ・プロジェクト」(日本事務所代表:ルダシングワ真美氏)、国内活動部門は「NPO法人どんぐり1000年の森をつくる会」(会長:平原洋和氏)が受賞しました。

 


【国際活動部門】ムリンディ/ジャパン・ワンラブ・プロジェクト ルダシングワ真美氏(左)と夫のガテラ氏

【国内活動部門】NPO法人どんぐり1000年の森をつくる会 左から佐土原裕一氏、平原会長、德永貢事務局長

 第1部では贈呈事業の背景と意義を映像で紹介した後、倫理研究所理事長・丸山敏秋より両団体に地球倫理推進賞および副賞100万円が贈呈されました。続いて文部科学省生涯学習政策局社会教育課課長補佐・丹野史教氏から、両団体へ文部科学大臣賞が授与されました。

 

 第2部は、両団体による記念講演が行なわれました。
 「ムリンディ/ジャパン・ワンラブ・プロジェクト」のルダシングワ真美氏は、ケニアでの語学留学の際に、 ルワンダ共和国の内戦から逃れていたガテラ氏より当地の惨状を聞き、紛争に巻き込まれて障害を負った人々の肉体的・精神的・経済的支援を決意。5年の歳月を費やし日本で義肢装具士の国家資格を取得すると、1996年にルワンダでガテラ氏とともに団体を設立。これまでにのべ8,300人の障害者に義肢装具・杖・車椅子などを無償で製作・配布してきたほか、職業訓練の実施や、ルワンダパラリンピック委員会を発足させるなど障害者スポーツの発展にも関わってきました。講演では真美氏とガテラ氏の両名が登壇し、活動の経緯と現状をスライドで紹介。真美氏は「義肢の普及とともに生きる意欲を取り戻す人が増えている。アフリカにはまだ紛争地があり障害者も多く、その人たちに救いの手を差し伸べていきたい」と結びました。

 

 「NPO法人どんぐり1000年の森をつくる会」は1996年に設立され、宮崎県を流れる大淀川の水質改善と流域の森林再生をめざして活動しています。はじめに平原洋和会長が「頂戴した賞に恥じぬよう、今後も地球環境の醸成と子孫に環境財産を残すという理念に基づき、会の基本である『どんぐりを拾い、苗を育て、山に植える』活動を永続的に続けていきたい」と謝辞を述べました。 引き続き「どんぐり村こども自然塾」塾長の佐土原裕一氏が20年間で約15万本(62ヘクタール)の森を育てた実績や、1株500円の「どんぐり株主」13万人に支えられている現状を写真と動画で紹介。6年間の歩みが紹介されると、山の劇的な変遷ぶりに参加者は驚いた様子でした。 佐土原氏は「『風土は人をつくる』という活動理念のもと、これからも1000年先を見据えた環境保全に努めたい」と抱負を語りました。

 主催者を代表して丸山理事長が挨拶に立ち、「両団体の素晴らしい活動に敬意を表すとともに、さらなる活躍に期待します。『地球倫理』の精神に立ち、今後も本事業を継続してまいりますので、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます」と締めくくりました。