「第22回地球倫理推進賞 贈呈式」を開催しました
主催:一般社団法人倫理研究所
後援:文部科学省・産経新聞社・全国民間放送ラジオ局37社
2019年3月29日(金)、都内ホテルにて「第22回地球倫理推進賞贈呈式」を560名の出席のもと開催しました。
応募総数は35件(国際活動部門11件、国内活動部門24件)。3次にわたる厳正なる選考の結果、国際活動部門は「認定NPO法人 ジャパンハート」(理事長:吉岡春菜氏)、国内活動部門は「NPO法人 奄美青少年支援センター『ゆずり葉の郷』」(理事長:喜入博一氏)が受賞しました。
第2部は、両団体による記念講演が行なわれました。
「認定NPO法人 ジャパンハート」は「医療の届かないところに医療を届ける」をミッションとして東南アジア(ミャンマー、カンボジア、ラオス)を中心に活動を展開。現地の医療技術・設備では治療が困難な人々に無料で医療を提供しています。創設者であり最高顧問の吉岡秀人医師を筆頭に、これまでに17万人以上に診療・手術を施してきたほか、医療従事者への技術指導や医療系学生のための奨学制度の運営など、現地医療者の育成にも尽力してきました。国内においては「Smile Smile PROJECT(小児がんと向き合う子どもたちと家族の願いに寄り添う事業)」に力を注ぐほか、僻地や離島へ医療者を派遣するマッチング活動をしています。講演では、秀人氏の奥様であり同団体理事長である春菜氏が登壇し、国内外での難病治療の現状をドキュメンタリー映像やスライドを活用して紹介されました。最後に再び映像を通して「『自分がどう動けば自分が幸せになるか』でなく、『自分がどう動いたら世の中が一番幸せになるか』を考えてほしい」という秀人氏のメッセージを伝えた後、「いただいた賞の意味と、賞の持つ使命をスタッフ全員でかみしめて今後の活動に活かしたい」と結びました。
続いて「NPO法人 奄美青少年支援センター『ゆずり葉の郷』」より三浦一広所長が講演に立ち、設立の経緯と同会の活動や現状を、映像を交えて紹介しました。同会は35年前に「奄美合気拳法」として発足。非行・不登校などの問題を抱える青少年の生活援助や生活態度改善、規範意識・社会性・就労意識の指導を主眼に、武道を通した自立共生の教育を行なってきました。18年前にNPO法人となり、「すべての子は善く生まれ変わることができる」をスローガンに、3万件以上の不登校・ひきこもり・虐待・いじめ等の問題を抱えた青少年・保護者・障害者の相談・支援に24時間体制で応じてきました。現在は13名のスタッフのもと、15名の子供たちが「ゆずり葉の郷」で共に生活しています。また、先輩が後輩を善導する「少年警護隊」は、非行犯罪率減少において日本一の成果を収めました。講演の最後で三浦氏は「子供たちは生まれながらにして平等でなければならないが、児童福祉支援が行き届かない子供たちが数多く存在している現実がある。そうした子供たちを少しでも減らし、いかに生きるべきか、何をなすべきかを教えられる、夢と希望に満ちた社会作りをめざしていかなければならない」と訴えるとともに「いただいた賞を励みに、これからも青少年の心に寄り添い、多くの良き出会いと環境を創っていきたい」と抱負を語りました。
主催者を代表して丸山理事長が挨拶に立ち、「このように素晴らしい活動をしている日本人がいることを、同じ日本人として心から誇りに思います。これからも本事業を通して『地球倫理』を広く世の中に伝え続けていきたい。地球倫理の理念である『調和協調・共尊共栄』を共通の意識として、さらに地球を良くしていくために皆様と共に進んでまいります」と締めくくりました。