倫理研究所

イベントレポート
2023.3.10

「奇跡の一本松の根」展が終了しました

 

  

 

 

令和4年3月11日にスタートした「奇跡の一本松の根」展が、12ヶ月間にわたる展示を経て、令和5年3月9日で終了しました。展示会場となった紀尾井清堂には、国内外から延べ19,001名が来場し、震災の記憶を蘇らせるとともに、被災地における復興への人々の思いに触れました。

 

 

開催の経緯と趣旨

建築家 内藤 廣氏


「奇跡の一本松」が立つ高田松原津波復興祈念公園内の国営追悼・祈念施設(岩手県陸前高田市)や紀尾井清堂(倫理研究所所有)を設計した建築家の内藤廣氏は、陸前高田市長から「奇跡の一本松の根」が現存していることを知らされます。大津波に耐え抜いた根が放つ圧倒的な存在感と生命力に感銘を受けた氏は、「多くの方に観ていただくことで、遠くなりつつある被災地に思いを馳せる動機づけにできれば」と陸前高田市と倫理研究所に提案、共催として「奇跡の一本松の根」展を開催することとなりました。

開催の経緯と趣旨

 

建築家 内藤 廣氏

 

「奇跡の一本松」が立つ高田松原津波復興祈念公園内の国営追悼・祈念施設(岩手県陸前高田市)や紀尾井清堂(倫理研究所所有)を設計した建築家の内藤廣氏は、陸前高田市長から「奇跡の一本松の根」が現存していることを知らされます。大津波に耐え抜いた根が放つ圧倒的な存在感と生命力に感銘を受けた氏は、「多くの方に観ていただくことで、遠くなりつつある被災地に思いを馳せる動機づけにできれば」と陸前高田市と倫理研究所に提案、共催として「奇跡の一本松の根」展を開催することとなりました。

 

 

 

「奇跡の一本松の根」展を振り返る

 

早朝の3時に運び込まれた一本松の『根』。
紀尾井清堂ガラス窓の一部を外した後に、約2時間かけて搬入されました。

根の幹と枝をつなぎ合わせる様子。
職人による神経を尖らせた慎重な作業が繰り広げられました。

 

令和4年3月11日の展示会初日から多くの方が来場されました。

午後2時46分の地震発生時刻には見学者・スタッフ全員が黙祷を捧げました。

 

 

1階では『根』の展示を、2階ではドキュメント映像「“奇跡の一本松”を追って」(NHK, 2013年)を上映しました。

 

映像を観ることで来場後すぐに見た『根』と、視聴後の『根』の見え方に変化があったり、被災地の心情に触れることで改めて『根』の持つ力の大きさを感じた等と、さまざまな声が届きました。

コロナ禍にあって人数制限をして開催しましたが、渡航制限の解除後には海外から約1,000名を超える方が来場されました。

 

また、TwitterやInstagramをはじめとしたSNSでは、本展示会が大きな反響を呼び、SNSを見て展示会に訪れる人が後を絶ちませんでした。

 

 

会期中は、近隣の小学生や中学生も来場しました。

 

小学生は防災学習の一環として来場し、真剣な眼差しで『根』のスケッチを行いました。
中学生は夏休みを利用しての校外学習で来場し、『根』はもちろん建物自体にも興味をもち、想い出の一枚を写真に残す生徒で溢れました。

 

 

 

見学者は、根を一目見て感嘆の声を上げたり、見学時間一杯まで根と「対話」するなど、思い思い時間を過ごしました。被災された方から、当時のエピソードと本展示会への謝意がスタッフに告げられることもありました。

 

  

「奇跡の一本松の根」展を振り返る

 

早朝の3時に運び込まれた一本松の『根』。
紀尾井清堂ガラス窓の一部を外した後に、約2時間かけて搬入されました。


根の幹と枝をつなぎ合わせる様子。
職人による神経を尖らせた慎重な作業が繰り広げられました。

 

令和4年3月11日の展示会初日から多くの方が来場されました。


午後2時46分の地震発生時刻には見学者・スタッフ全員が黙祷を捧げました。

 

 

1階では『根』の展示を、2階ではドキュメント映像「“奇跡の一本松”を追って」(NHK, 2013年)を上映しました。

 

映像を観ることで来場後すぐに見た『根』と、視聴後の『根』の見え方に変化があったり、被災地の心情に触れることで改めて『根』の持つ力の大きさを感じた等と、さまざまな声が届きました。

コロナ禍にあって人数制限をして開催しましたが、渡航制限の解除後には海外から約1,000名を超える方が来場されました。

 

また、TwitterやInstagramをはじめとしたSNSでは、本展示会が大きな反響を呼び、SNSを見て展示会に訪れる人が後を絶ちませんでした。

1階では『根』の展示を、2階ではドキュメント映像「“奇跡の一本松”を追って」(NHK, 2013年)を上映しました。

 

映像を観ることで来場後すぐに見た『根』と、視聴後の『根』の見え方に変化があったり、被災地の心情に触れることで改めて『根』の持つ力の大きさを感じた等と、さまざまな声が届きました。

コロナ禍にあって人数制限をして開催しましたが、渡航制限の解除後には海外から約1,000名を超える方が来場されました。

 

また、TwitterやInstagramをはじめとしたSNSでは、本展示会が大きな反響を呼び、SNSを見て展示会に訪れる人が後を絶ちませんでした。

 

 

 

会期中は、近隣の小学生や中学生も来場しました。

 

小学生は防災学習の一環として来場し、真剣な眼差しで『根』のスケッチを行いました。
中学生は夏休みを利用しての校外学習で来場し、『根』はもちろん建物自体にも興味をもち、想い出の一枚を写真に残す生徒で溢れました。

 

 

見学者は、根を一目見て感嘆の声を上げたり、見学時間一杯まで根と「対話」するなど、思い思い時間を過ごしました。被災された方から、当時のエピソードと本展示会への謝意がスタッフに告げられることもありました。

 

  

 

 

 

 

来場者からの声

 

 

来場者からの声

 

後日寄せられた1,600件以上のアンケートの中から一部ご紹介します。

 

岩手県出身、在住者として、子供のころから海水浴で親しんでいた「高田松原」です。 あの東日本大震災で一瞬にして倒れてしまった松林。その中でたった1本だけ残った「奇跡の一本松」。 岩手県民にとって、希望の一本松です。残念ながら枯れてしまいましたが、被災者の思いが願い復活しました。 その根っこが紀尾井清堂に展示されていることで、拝見させて頂き、感動しました。 (岩手県/70代/男性)

 

東京などの大都会の人々は、都会の忙しなさで記憶が薄れつつあると思うので、こういった展覧会はとても大切だと思います。 また、建物の地階に展示するのもとてもよかったです。この一本松が再び伸びていく予感を感じさせる展示構成だったと思います。(東京都/20代/男性)

 

忘れてはいけない東日本大震災です。 また、あの一本松を目の前に走馬灯の様に蘇りました。自然の大切さ、そして恐ろしさを見に染みて感じさせられました。 1人でも多くの方に見て頂きたいですね! 素晴らしい、感動の瞬間でした。(福島県/50代/女性)

 

風化されてはいけない3.11の記憶の展示を見ることが出来良かったです。一本松の根を展示するという大胆さとリアルを感じることが出来、陸前高田には行ったことがないのに現地を感じさせられました。 紀尾井清堂の木の温かみと合っていました。(東京都/20代/女性)

 

I am an architect from Taiwan, it‘s a very good experience through your exhibition, and the people in your place are very kind to us. thank you very much!(台湾/50代/男性)
訳;私は台湾出身の建築家です。この展覧会を通してとても素晴らしい経験ができました。また、スタッフの方々がとても親切にしてくれました。ありがとうございました!

 

 

 

展示を終えて

 

倫理研究所 丸山敏秋理事長


時折会場に足を運んでは、個人的に幾度も「根」と会話を重ねてきました。それができなくなると思うと大変寂しい気持ちになります。会期中は、涙を流しながら「根」と対話をしている来場者の姿を何度も目の当たりにしてきました。その度に、今回展示した意義と役割の大きさを感じるとともに、寄せられた多くの感想を通して、根に刻まれた大震災の “記憶”に触れる、または呼び起こす機会を多くの皆様に提供できたのだと大変に嬉しく思っております。公益事業としてふさわしい展示会を約1年間というロングランで開催できましたこと、協力いただいた皆様をはじめ来場いただいたすべての皆様に感謝申し上げます。

 

 

 

展示を終えて

 

倫理研究所 丸山敏秋理事長

 

時折会場に足を運んでは、個人的に幾度も「根」と会話を重ねてきました。それができなくなると思うと大変寂しい気持ちになります。会期中は、涙を流しながら「根」と対話をしている来場者の姿を何度も目の当たりにしてきました。その度に、今回展示した意義と役割の大きさを感じるとともに、寄せられた多くの感想を通して、根に刻まれた大震災の “記憶”に触れる、または呼び起こす機会を多くの皆様に提供できたのだと大変に嬉しく思っております。公益事業としてふさわしい展示会を約1年間というロングランで開催できましたこと、協力いただいた皆様をはじめ来場いただいたすべての皆様に感謝申し上げます。

 

 

 

── 概要 ──

 

 

 

 

 


行事名称 「奇跡の一本松の根」展
展示期間 令和4年3月11日~令和5年3月9日
展示内容 【見学時間 約70分】
1F:奇跡の一本松の根
2F:NHK「ホリデーにっぽん-“奇跡の一本松”を追って-」(34分)
会  場

倫理研究所 紀尾井清堂(東京都千代田区紀尾井町3-1)

紀尾井清堂アクセス【Google マップ】

共  催 株式会社内藤廣建築設計事務所、一般社団法人倫理研究所、陸前高田市
後  援 紀尾井町町会、全国民間放送ラジオ局37社

 

 

 

 

 


行事名称 「奇跡の一本松の根」展
展示期間 令和4年3月11日~令和5年3月9日
展示内容 【見学時間 約70分】
1F:奇跡の一本松の根
2F:NHK「ホリデーにっぽん-“奇跡の一本松”を追って-」(34分)
会  場

倫理研究所 紀尾井清堂
(東京都千代田区紀尾井町3-1)

紀尾井清堂アクセス【Google マップ】

共  催 株式会社内藤廣建築設計事務所、
一般社団法人倫理研究所、
陸前高田市
後  援 紀尾井町町会、
全国民間放送ラジオ局37社

 

 

── ホームページ ──

 

内藤廣建築設計事務所 | Naito Architect & Associates (naitoaa.co.jp)

 

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