倫理研究所

倫理研究フォーラム

倫理研究
フォーラム

純粋倫理の研究ならびに
倫理文化に関する
専門研究の成果を
広く公開・発信するために、
毎年「倫理研究フォーラム」を開催し、
発表しています。
同フォーラムでは、研究発表に続いて
研究者によるパネルトークを行ない、
発表内容について考察しながら、
分りやすく解説しています。

「倫理研究フォーラム in 茨城」
を開催しました

主催:
一般社団法人倫理研究所

平成29年6月10日(土)、ひたちなか市文化会館で開催されました。テーマは「『つながる』子と親-響き合う<いのち>の絆-」。参加者1,345名。

はじめに、トータルコーディネーターである倫理研究所の丸山敏秋理事長から、開催趣旨の説明が行なわれました。

REPORT

PART:01

 第1部は「子産み・子育てを通じた『つながり』の回復」と題して、倫理文化研究センターの松本亜紀専門研究員が研究発表を行ないました。現代において、子産み・子育ての喜びや楽しさが語られる機会が少なく、子育ての負担やストレスを前提とする従来の子育て支援策が成果を挙げていないことを指摘し、子育て以前の出産のあり方に着目した議論の必要性を述べました。また、「出産は病気ではなく、本来、自然で喜びに満ちた人間の生理的営みである」と述べ、豊かな出産体験研究の成果と倫理研究所創立者の丸山敏雄の出産・育児観を紹介しながら、出産がその後の育児や女性の人生に大きな変化と喜びをもたらすことを強調しました。

PART:02

 第2部では、丸山理事長がコーディネーターを務め、松本専門研究員と家庭倫理の会相模原市子育て委員長・三原真希さんによるパネルトークが行なわれました。各々の出産・子育て体験を交えながら、胎内記憶の事例紹介や親が子とのつながりを感じることの大切さ、出産における「至高体験」、「おむつなし育児」研究の紹介、子育てにおいてルーティンを守る生活の大切さなどについて意見が交わされました。

 終わりに丸山理事長が、現代の出産・子育てについて、「物やサービス、知識・情報・刺激が過剰である一方で、祖先や家族のつながりを大切にする姿勢や、テレビやスマホを見ながら授乳するなど幼子と親との濃密なつながりが不足している」、と述べ、「過剰を捨て、不足を補い、バランスを図ることが必要である」と結びました。