倫理研究所

イベントレポート
2026.4.3

「第29回地球倫理推進賞 贈呈式」を開催しました

主催:一般社団法人倫理研究所

後援:文部科学省・産経新聞社・全国民間放送ラジオ局37社

 

 

 

2026年3月29日(日)、「第29回地球倫理推進賞贈呈式」を325名の出席のもと開催しました。

 

応募総数は58件(国際活動部門24件、国内活動部門34件)。3次にわたる厳正なる選考の結果、「特定非営利活動法人 シェア=国際保健協力市民の会」(代表理事:仲佐 保氏)、国内活動部門は「特定非営利活動法人 グラウンドワーク三島」(理事長:小松幸子氏)が受賞しました。

 


【国際活動部門】
特定非営利活動法⼈ シェア=国際保健協力市民の会
左から仲佐 保代表理事、西山美希事務局次長

【国内活動部門】
特定非営利活動法人 グラウンドワーク三島
左から渡辺豊博専務理事、緒明春雄理事

【国際活動部門】
特定非営利活動法⼈ シェア=国際保健協力市民の会

左から仲佐 保代表理事、西山美希事務局次長

 

【国内活動部門】
特定非営利活動法人 グラウンドワーク三島
左から渡辺豊博専務理事、緒明春雄理事

 

第1部では本事業の背景及び意義を映像で紹介した後、5名の選考委員を代表して津田塾大学 名誉教授の三砂ちづる様より講評が述べられました。シェアは、現地住民の参加に基づくプライマリーヘルスケアを軸に、日本の国際保健人材の育成や外国人医療の環境整備にも貢献してきた活動について、またグラウンドワーク三島は、静岡県三島市で源兵衛川の再生に地道に取り組み、市民・企業・行政と協働しながら地域環境の改善を実現し、その成果を次世代へとつないできた活動を称えました。
続いて、倫理研究所 理事長・丸山敏秋より両団体に地球倫理推進賞および副賞100万円が贈呈され、文部科学省 総合教育政策局 地域学習推進課 課長補佐の齊藤陽介様から、両団体へ文部科学大臣賞が授与されました。齊藤様は、「両団体の活動を拝見し、社会教育の原点を再確認する思いでした」と所見を述べられました。

 

 

第2部は、両団体による活動報告が行なわれました。

 

国際活動部門で受賞したシェアは、40年以上にわたって活動を続けている、日本を代表する国際保健団体です。「すべての人が健康に暮らせる世界を目指す」理念のもと、海外ではカンボジアや東ティモールを中心に、乳幼児健診や離乳食教室といった栄養改善事業、医療者への教育、保健行政の強化などに取り組み、現地の人々による自主的・自律的な健康づくりを支援しています。また日本国内では、医療へのアクセスが難しい外国人母子を中心に支援活動を進めています。

 

講演では、創立者の仲佐代表理事が登壇。若い頃にカンボジア難民の支援に赴いたとき、まず食料や水こそが必要であり、都市部以外に医療が届かない現実があることを目の当たりにしたことが、プライマリーヘルスケアを目指す原点となったと語りました。さらに、戦争や感染症が人類を脅かしている現在の世界情勢は、同会の創立時と似ていると指摘し、「今後も、格差拡大の中で取り残される人々のための活動を、地道に続けていきます」と決意を語りました。

 

 

続いて、国内活動部門を受賞したグラウンドワーク三島は、30年以上にわたり三島市内の源兵衛川で環境改善に取り組み、失われていた豊かな水辺の自然空間をよみがえらせてきました。グラウンドワークとはイギリス発祥の運動で、地域住民、企業、行政がパートナーシップを組み、環境問題などの地域課題の解決を図る手法です。同会の活動は、三島市を「せせらぎのまち」として日本全国に広めただけでなく、台湾からも市民主体による自然再生・まちづくりのモデルケースとして注目されています。

 

講演では、同会立ち上げの中心になった渡辺豊博専務理事が登壇。日本では市民活動が十分に根付いておらず、「”まち”は市民のもの。自分たちの”まち”だから自分たちでよくするという意識が重要です」と強調しました。そのうえで、渡辺氏が一人で始めた源兵衛川の清掃活動が、市民・企業・行政の協力を得て広がっていった経緯を紹介。それぞれの立場や役割の違いを尊重し、強みを活かすことの重要性や、現場体験を次世代へ継承する意義を語りました。

 

 

 

最後に、主催者を代表して丸山理事長が挨拶に立ち、多くの方々のご協力で今年も贈呈式を行なうことができた御礼を述べた後、地球倫理推進賞の創設者・丸山竹秋会長の言葉を紹介し、「これからも皆様のご協力を得ながら地球倫理推進事業を続けてまいります。ご支援のほどよろしくお願い申し上げます」と締めくくりました。